2012/09/24

園芸学会発表(9/23)

園芸学会で発表しました!


今回はじめて自分が発表者ではなくって学生や卒業生、技術職員が発表してくれました。
自分じゃなくても緊張してしまう…

朝一で技術職員の佐藤早希さんの発表。

初めての学会発表でこの発表はすごい!
技術職員の目線からわが農場の一押し品種りんご「こうこう」の
成熟・貯蔵特性を販売という出口も含めて科学的にまとめてくれました。

わが研究室のモットーである
「生産者と研究者を繋ぐコーディーネータの役割を果たせるようになる」
という、フィールド園芸学の精神を体現してくれていて
本当にうれしかったです。


お昼からはポスター発表であすなろ賞の向後君と
卒業生の小林君が紅の夢の生理障害の軽減と着色機構について
栽培学的な発表をしてくれました。
どちらも発表も盛況で大御所の先生を含め
たくさんの先生方がディスカッションに来てくれました。

いろいろな制約から遺伝学的な研究はなかなか皆さんにかないませんが
栽培学的な手法を絡めた研究はフィールドと体力があればできるので
そのあたり、これからもがんばっていきたいものです。

向後君の発表はわが農場の果肉まで赤くなるリンゴ「紅の夢」と
五所川原市の果肉まで赤くなるリンゴ「御所川原」は
着色の様式が違うんだということを圃場レベルの研究で明らかにしてくれました。
また、光が果肉の着色に必ずしも必要でないことも示してくれました。
発表の様子も結構さまになっていて
修士の2年まで来て
「あの」向後君がずいぶんと成長したんだなあとうれしく思いました。

小林君は「紅の夢」に発生する斑点状の生理障害が
どうもコルクスポットなどのようにカルシウムやホウ素などの欠乏によって
起こっているんじゃなくって
もっと別の機構で起こっているのではないかということ
また、とりあえずこの生理障害は果実に袋をかけて栽培することによって
ほぼ完璧に抑えることができることを示してくれました。

地味な研究ですが
この生理障害が多発している限り生産者は栽培してくれません。
そういう意味でこの研究により「紅の夢」の栽培の普及に大きく道が開けたことになります。
農場らしい研究ではないでしょうか?

今後は発生と抑制のメカニズムについても明らかにして
科学的な説明もできるようにしてほしいと思います。

玉川大学の定延さんも種差海岸のノハナショウブの耐塩性について
ATPaseの活性染色の手法を用いて発表してくれました。
種差海岸を守る会のみなさんの保護活動をしている地道な姿と
津波の被害を受けた時のこと
現場で地元の方のお話を聞いて定延さんが何かを感じてくれていた事等々
いろいろなことが思い出されて感慨深いものがありました。

夜は祝勝会です。
向後君のあすなろ賞のお祝いもついでにしました。
良く覚えていないのですが
とにかく魚がおいしかったです。
刺身に煮付けに塩焼き…
のどぐろも久しぶりに食べました。
たくさん飲んで食べましたが私しっかり会計したのだろうか…

これを書きながら心配になってきました。
ごめんなさい…

さあ、いろんな人からたくさん刺激ももらったし
次に向かってまた今日から頑張るぞ!

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