2013/09/23

江戸最後の花菖蒲(9/23)

青森県の県立郷土館で開かれている平尾魯仙展に行ってきました。

以前、知人がこの方の研究をしているといっていたので

何となく親近感がわいて行ってきました。

キャッチフレーズが「青森のダヴィンチ」とありましたが

伊藤若冲みたいなイメージですね。

でも、いろんなジャンルの絵を非常の緻密に

正確に書いていて驚きました。

江戸時代末期に、日本の一番端の青森に

こんなにすごい人がいたのかと思うと

本当に驚くとともに、青森の文化レベルは

随分と高かったのだと感心しました。


植物の絵もたくさん書いています。

図録には「カキツバタ」と「イチハツ」とありますが

これは特徴から見て間違いなく花菖蒲でしょう。

特に「カキツバタ」とあるほうは原本には

「花菖蒲」とあり、葉っぱの裏面にはしっかり2本の葉脈があり、外花被のアイは黄色。

間違いありません。

慶応三年の5月25日に写生したとあるので

新暦の6月27日。

開花期もばっちりです。

弘前郊外の北の方を散策して描いたようです。

現代の長井古種と呼ばれている系統のような

ノハナショウブの形質を色濃く残したシンプルですが

可憐さも加わった花菖蒲です。

江戸時代末の弘前にはこんな花菖蒲があったんですね。

面白い面白い。

この花菖蒲が描かれた5か月後には大政奉還があり

明治の激動へと突き進んでいきます。

この花菖蒲たちどうなってしまったんですかね~。

園芸学の面白いところは

こうやって、過去の文化にさかのぼっていろいろ考えることができることです。

絵を残してくれた平尾魯仙に感謝!

11月10日までやっているようですので

興味がある方は是非!

詳細はこちら

↓クリックしてね。
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