昨日の行合崎で何かにかぶれたのかじんましんに苦しんでいます.
例年ノハナショウブ調査に出かけるとこの湿疹が出ますが植物なのかダニなのか….いまだに原因が特定できません.
とにかくかゆい!
ということで今日は先週行った盛岡の話題を.
一枚目の写真は岩手県立美術館です.
若冲展をやっています.
自然への畏怖というか
とらえきれない自然をあるがままに
ときには想像を膨らまして
書いているところが好きです.
その後はずっと行きたかった「光原社」に.
宮沢賢治の注文の多い料理店を出版した会社です.
今は,民藝の日用品を扱う店になっています.
鳥取の時によく言った島根の出西窯や湯町窯の
陶器を目にしてものすごく懐かしくなりました.
因州和紙もありました.
喫茶店がまた素敵で
賢治の童話に出てきそう.
クルミクッキー絶品です.
庭にリンゴの木がありました.
ウメのようにごく普通の庭木のように植えられていて
知らない人なら通り過ぎてしまいそうです.
何故ここにリンゴが??
この出版社
農業関係の教科書を作っていた会社なんですね.
資料館には「果樹園芸学教科書」なんていうのもありました.
読んでみたいな~と検索すると
国会図書館のデジタルライブラリーで
全文読めました!
リンクはこちら.
小熊彦三郎さんという方が書かれています.
この方が書かれた本の利益なんかを基にして
賢治の注文の多い料理店を出版できたとありました.
果樹園芸の定価が1円20銭なのに対し
春と修羅が2円40銭
注文の多い料理店は予定価格が2円になっているのに対して
実際の定価は1円60銭になっています.
今の教科書との比較した感覚で言うと
童話集が7000~8000円といった感じでしょうか?
こだわりと現実の葛藤が見て取れます.
陰ながら賢治の出版に貢献することになった
小熊彦三郎さんという方
調べてみてもほとんど情報がありません.
長崎の県立農学校を卒業して
千葉で暮らしながら様々な農学書を出版されていたようです.
日本農林学会理事,東京教具研究会理事とありますが
どんな人だったんですかね~
運命にはいろいろないたずらがあるものです.
クラムポンの「やまなし」で有名な賢治ですが
リンゴについて書かれた本の収入もこの作家のデビューに
少しは関わっていたのかな~と
出版社の庭に生えた現在の私の研究対象のりんごを見ながら
感慨にふけりました.
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