昨日の投稿、難しすぎるというご指摘いただきましたので解説を!
そのために本日もう一回ナシを買いに行ってきました。
お~今日はつる(果こう)が切られている。
担当者このブログ見てるな(笑)!
食べてみましたが糖度12.7度で青ナシ(皮が緑色)にしてはなかなか甘いです。
以前どこかのスーパーの解説に糖度9度以上の梨は甘いと書いてありましたが
9度のナシなんて通常の品として出荷しませんし、いもみたいな味です。

九州で作られた一部のまずい促成栽培のナシがシーズン初めに出て
「今シーズンナシなんて二度と買うか!」という思いを消費者に植え付けてしまうのは
困ったものです…
さて、昨日ジベレリン処理とかペーストとか言っていたのは
植物ホルモン剤の処理のことです。
まだ果実が小さなうちに果実のつるに果実を大きくする植物ホルモンである
「ジベレリン」をラノリンという羊の毛から取られた油に混ぜたものをぬります。
(写真の様な既成品が協和発酵から売られています)
その油からジベレリンの成分が少しずつ果実の中に入って行って
通常より果実を大きくします。
虫を殺す様な農薬と少し違って植物がもともと持っている成分を付加してあげるので
植物生長調節剤といいます。
でも、法律的なルールでは農薬と一緒です。
現在、ナシには農薬登録が取れていますがリンゴには取れていません。
ですから青森ではあまりなじみが無いかもしれません。
もちろんナシでも全ての果実に塗るわけではありません。
品種によっては蜜がたくさん出てしまい売り物にならなくなってしまいます。
リンゴの蜜と違ってナシの蜜は歯触りが失われてしまうことが多くあまりおいしくありません。
普通ニホンナシの場合、つるを切って出荷するので
このべとべとしたジベレリンペーストがついたまま店頭に並ぶことはありません。
でも、前回はニホンナシには珍しくつるがついていたし、

驚いてしまったわけです。
それと、果実一個当たりこのペーストだけの値段で(人件費等含まず)3~5円くらい
すると思うので塗る手間も考えると
この値段で売るにしては贅沢だなあと思った次第です。
この八雲、1927年の命名なのでかなり古い品種です。
昭和も一ケタ、2年ですよ!!
今は品種改良された青ナシがたくさん出ていてなかなかお目にかかれなくなりました。
ところで八雲の育成者は誰だかご存知ですか?
弘前にも関係あります。
リンゴの神様である菊池楯衛さんの長男である菊池秋雄先生が育成者です。
弘大の果樹の教授だった菊池卓郎先生のお父さんです。
青森ともつながっているな~と思いながらこの梨をほお張る
少し違った味に感じられるかもしれません!
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